こんにちは。都筑区放課後等デイサービスの FORTUNAです。
今回は、言葉の発達についてのお話です。
ASD(自閉スペクトラム症)やその疑いがある子どもの場合、言葉の発達の遅れがみられることがあります。
特に発語については母音の喃語(「あー」や「おー」など)や、話しかけても、聞こえていないかのようにスルーされたりする様子が見られる場合があります。
子どもの言葉の発達の遅れがあるとコミュニケーションがとりにくいため、保護者の方は、無理やりに言葉を言わせたり、読み聞かせを行ってしまいがちです。
しかし、子ども本人に興味が少なく、目的意識も低い場合、やればやるほどその子にとって大きな負担になってしまうことがあるのです。
言葉の発達には複雑な要素が絡んできますが、特に「人への興味」「左右の脳の連動」という2つが重要になってきます。
「言葉」とはそもそも人と人とがコミュニケーションをとるための大変重要なツールです。
まず、最初は一番身近な人である親に対しての興味や関心がモチベーションとなって、言葉を獲得していきます。
「ママ」や「パパ」、嬉しい時に、楽しい時に何か言葉を発するなどはこの典型です。
しかし、ASDの子どもは「人への興味が低い」という生来の特性をもっていることが多く、言葉を獲得するモチベーションが低いことが発語を困難にしている要因の一つと考えられているのです。
2つめは「左右の脳の連動」です。言葉というのはただの音声ではありません。本来、明確なイメージがあるために、その思いを言葉にのせて相手に伝える、伝えようとします。つまり、言葉は脳の言語機能とイメージを司る視覚機能を連動させるという高度な働きをもってはじめて使用することが可能となるのです。ご飯が欲しい時に「まんま」、甘えたいとき時に「抱っこ」などがそうです。
問題がない(困り感がない)人は、身体の発達とともに左右の脳の連動が進み、言葉を発する土台が出来上がっていくのです。そして「人への興味」から言葉を積極的に使用することで言語の獲得が進んでいくのです。
ASD児の場合、「人への興味が低い」「言葉を獲得する土台ができていない」ために発語が遅れていると考えられます。
次回はこのうちの「左右の脳の連動」について解説したいと思います。
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA